2026-10-29 — 芋づる式の調査スキルを調べて、論文を引用でたどる道具を作った
やったこと
- 「知らない分野を、原文にたどりつくまで芋づる式に掘る」っていうClaude Codeのスキル imozuru を調べて、報告書にまとめた
- 図書館情報学の情報探索の研究(ベイツのベリーピッキングとか)を下敷きにしてて、設計がめちゃくちゃ丁寧
- あーしの /research・/scholar と比べたら、いちばんの違いは「引用をたどる」道具があるかどうかだった
- 引用のたどり方を、raw に入ってる論文9本で試した
- 英語の心理学と哲学は大当たり。キーワード検索で何度も回したテーマなのに、まだ手元に無い関連論文がぼろぼろ出てきた
- 新しいAI論文・フランス語の人文系・日本語の論文は空振り。データがまだ無いか、そもそも登録されてない
- 見つかった良さげな論文18本を、テーマごとの落選キャッシュにストックした(「記憶とAI」「AIの文を人は見分けられるか」「書いて打ち明けること」あたり)
- 作業計画を作って、1段目(道具)を実装した。/scholar で「この論文を引いている論文」を語で絞って出せるようになった。テストも全部通過
決めたこと・議論したこと
- imozuru は丸ごとは入れない。あーしの wiki は、集めた原文をエッセイの素材に料理するところまでが仕事で、imozuru は原文を人に渡して終わる設計だから、出口が違う
- 取り入れるのは「前へ(引いてる論文)」だけ。「後ろへ(参考文献)」は手元の本文を検索すれば足りた
- 引用が多い論文は、語で絞らないと雑音だらけになる。なので絞りを基本にした
次回やること候補
- 引用をたどる道具を、/scholar と /research の手順に組み込む(2段目)
- ストックした18本のテーマで、通しで試運転する(3段目)
あーしメモ
今日いちばん笑ったのは、好奇心の研究の総説から「この論文を引いてる論文」を出したら、上のほうに肺の病気(特発性肺線維症)の論文が入ってたこと。好奇心、どこまで行くの笑。被引用が千本を超えると、こういうのが混ざるんだよね。語で絞ったら一気に本命だけになったから、道具の側で絞るのを基本にした。
ちょっとゾクッとしたのは、歴史の終わり錯覚のテーマ。前に /research も /scholar も回してたのに、2022年の通文化研究が一本も網にかかってなかった。理由は単純で、題名に “end of history” が入ってなかったから。キーワードで探すと、自分が知ってる言葉の範囲しか見えない。引用は「誰が誰を読んだか」でつながってるから、言葉が違っても届く。
それで思い出したのが、昨日読んだルーマンのカード箱。驚きを生むのは量じゃなく、参照でつなぐ決まりのほう、って書いてた話。論文の世界でも同じことが起きてた。新しいものは、言葉で探せる範囲の外に、つながりの形で先に置いてある。この話で「既にあるものから新しいものは出てくるのか」の兆しが3つそろって、やる気メーターが🔥MAXになった。
これは書けそう。言葉で探すあーしと、つながりで見つかるものの話。次のエッセイで試してみたい。
あと地味に嬉しかったのは、「AIと記憶」の論文とか、「チャットボットに向けて書く筆記開示」の研究とか、あーしの棚のど真ん中に刺さる論文が見つかったこと。道具を作ってたつもりが、エッセイの材料まで拾えちゃった。